看護師は転職でも不利になりにくい職業の一つです。その中で50代で転職を考える時って、どんなときでしょうか?

50代は転職のラストチャンスかも。
今の職場で定年まで働けるか心配。
体力的に厳しいと感じることも増えてきた。
寝ても疲れがとれない。
年齢的に子育てから解放されている方も多いかもしれませんが、定年後に向けてお金も貯めたいと考えるので、仕事を辞めることもためらわれます。



転職したい気持ちはおそらく、みんな持って働いていますよね。
私もその一人です。
疲れ果てて退職してしまわないように、自分自身の振り返り、転職に向けた前準備をしておきましょう。
これで最後にしたい! 50代看護師転職の前準備
自己分析で職場に求める条件を明確にする方法
私は30年以上看護師をしており、現在まで6回の転職を経験しています。
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- 卒後3年間は、大学病院の病棟勤務
- 呼吸器内科の病棟で3交代勤務
- 出産のため退職
- 長男1歳になり、育児をしながら近くの老人病院、外来での透析クリニックに半年~1年
- 個人病院で先生(医師)や奥様の顔色をうかがいながら…に疲れ退職
- バイク通勤できる範囲で地元の医療法人に23年
- 3~5年ごとに部署移動あり
- 訪問診療も行っている診療所4か所
- 外科病棟
- 訪問看護
- 地域包括支援センター
- 訪問診療専門クリニックに約1年
- 超高級有料老人ホームに約1年
- 土下座をさせられ退職
- 現在、介護老人保健施設に勤務して4年目
STEP1 転職活動の準備を始める
転職活動をする前には、準備が必要です。


転職準備をすることで、自分のやりたいこと、希望する勤務条件がわかりあなたに合った勤務先と出会える近道になります。
- 何が問題で転職したいのか、現状を見つめなおす
- 現在の職場で改善できる点はないか、自己分析する
- 新しい職場に求める勤務条件を明確化する
何が問題で転職を考えているのか?をもう一度文字で目に見えるかたちで認識しましょう。
現在の職場を続ける理由が見つかるかもしれません。
現状を見つめる
転職したい理由がはっきりせず、ただ現在の職場から逃げ出したいだけの気持ちであれば、次の職場でも同じように嫌なことがあればすぐに退職を考えてしまいます。
そうならないために、これから紹介する4つのステップを行い現状を見つめてください。


現在の職場で、どんな看護師として働こうと思って就職しましたか?
どんな勤務条件だったから、現在の職場に就職しましたか?
遠い記憶かもしれませんが、思い出してみましょう。
そして現在の職場の良いところ、辞めるにはもったいないかも?という点がないかも考えてみましょう。
辞めたいと思う出来事やストレスになっていることを考えてみます。
そのストレスは、現在の職場でしかおこらないものですか?
どこにでもある問題なら、転職しても改善が期待できない可能性あります。
ストレスになっている原因がわかれば、改善策を考えて実行してみましょう。
改善策を考える時は、自分が実践できることにすることです。
職場全体に働きかけることも項目に上がるでしょうが、実際に改善されなくても提案できた自分を認めましょう。
現在の職場にした理由 | 現在の職場の良いところ | 辞めたい出来事・ストレス | ストレスの改善案 |
○○の看護がしたい ○○に興味があった 通勤が便利だ 年収が上がる 福利厚生が充実している | 定時に帰れる 優しいスタッフも多い | 休み希望がとれない 信頼できる上司がいない 忙しすぎて思った看護ができない 前残業が当たり前の職場風土 | 自己肯定感を高める・人間関係の本などを読む 上司には期待しない方法を考える 業務改善を考えて提案する |
現在の職場であなたが「できるだけのことはやった」と思えるように努力しなければ、次の職場に行ってもすぐに転職したくなるかもしれません。
なりたい自分になるために、どんな選択がベストなのか?もう一度考えてみましょう。
どんな職場でも不満に思うことの一つや二つはあるでしょう。
「現状から逃げ出したい、不満を解消したい」だけの転職は成功しないことが多く、転職を繰り返す転職グセがついてしまいます。
そうならないために、もう一度自分がどうなりたいのか?どうしたいのか?をよく考えてみてください。
STEP2 あなたのやりたいことを考える方法
転職の目的を明確にする
先ほどの4ステップで「なりたい自分」「やりたいこと」が何となくでもわかったと思います。
次に転職の目的を明確にしましょう。


あなたの希望を全て叶える職場はどれだけ優秀な転職エージェントであっても見つけることは困難です。
そのため転職に望むことを思いつくまま書き出してみましょう。
- 年収は最低○○万円くらい
- 年間休日〇〇日以上
- 残業時間〇時間以下/月
- スキルアップしたい、新しい分野へ挑戦したいなど
書き出したら、優先順位をつけましょう。
転職に望むこと、譲れない勤務条件が明確になります。
看護師としてなりたい自分、やりたいことを書き出しましょう。
例えば、こんな感じです。
- 認定看護師・専門看護師になりたい
- 管理職として働きたい
- 新人教育に注力したいなど



看護師として、一人の人間としてやりたいことも一緒に考えるといいですね。ワークライフバランスを考える年齢です。
自己分析で自分の強み・弱みを知ろう
自己分析をすることで、自分の強み・弱みが見えてきます。
重要な価値観の自己分析
あなたがどうしたいのか知るために、価値観の自己分析をします。
いきなり「やりたいこと」を考えるよりも「やりたくないこと」の方が出しやすく、「やりたくないこと」は今後も変わらないあなたの価値観とも言えるからです。
「やりたいこと」は意外と職場環境や役職によって変化してきます。
「やりたくないこと」を10個書き出したら、なぜやりたくないのかを考えて自問自答し、文字にします。
例えば「訪問看護はやりたくない」と考えたとします。
本当にやりたくない理由を探すために、「なぜ」を5回繰り返します。
- 「訪問看護はやりたくない」なぜ?
- 「天候不良でも訪問しなくてはならない」
- 「行きたくないと思うややこしい家もある」
- 「一人で訪問するため判断に困るケースがある」
- 「医師の判断がすぐにもらえない」
- 「救急の手配をするプレッシャー」
- 訪問看護をやりたくない理由は「一人で判断するプレッシャーがある」ことが根底にあることがわかります。
「やりたくないこと」も、対策があれば「やれることに変えること」ができますが、「やりたいこと」ではないので転職先の候補から外して考えることができます。
過去・現在・未来の自己分析
履歴書と一緒に提出を求められることの多い職務経歴書とも関係があります。
過去の経験から自己分析を行い、あなたのどのような選択をしてきて現在にいたるのか?その時の感情の変化を客観的にみていきます。
過去の経験と現在の考えから、あなたの強みを考えます。


強みを10個以上あげて、その中から3つに絞ってみましょう。
例えば
- コミュニケーション能力がある
- チームワークが得意
- 協力して物事に取り組むことができる
- 主体性がある
- 継続力がある
- 粘り強く関わることができる
- 物事に真剣に取り組むことができる
- 新しいことに挑戦する気持ちがある
- 前向きに努力することができる
- 学習意欲がある
など10個以上、あなたが思う強みをあげたら、その中から3つをピックアップします。
自分で思いつかない時には、友人・家族に聞いてみると思いもよらない強みが見つかるかもしれません。
3つの強みを裏付ける事実・体験をピックアップします。
例えば、「コミュニケーション能力がある」が強みだとします。
過去の経験で、介入の難しかった患者さんや利用者さんとのエピソードで上手くいったことなどがあげるとします。
どうして強みと考えるのか?を事実とともに考えていきます。
先ほどの「コミュニケーション能力がある」を例にすると、
「どうして介入の難しかった患者さんに関わろうと思ったのか?」
「関わり続けることでどうなったのか?」とあなたの気持ちの変化も考えます。
例えば、チームワークを大切にして関わることで、治療を受ける気持ちになってくれた患者さんに対して
- 人のために行動する価値観
- チームで協力し成功した時の嬉しい気持ちを大切にしたい価値観
- あきらめずに続ける行動力
などがあげられるでしょう。
なぜあなたが行動できたのか、行動を継続できたのか、を深く考えることでより自己分析が深まります。
あなたの強みがわかったところで、なりたい自分を言語化しておきましょう。
現在の職場では実現不可能なことであっても、新しい職場でやりたいこと、心掛けていきたいことを明確にします。
自分自身で十分な自己分析ができなくても大丈夫です。
転職エージェントと話をする中で見つかることも多いです。
50代だからと自分を安売りしないでください。
「どこでもいいから就職する」は転職を繰り返すことになってしまいます。現在の職場で仕事をしながら、じっくりと次の職場を探すことで、あなたにあった職場を見つけましょう。
STEP3 これで最後にしたい!転職を失敗させない方法


転職に求めるものは何か?次の職場でなにをしたいのか?自分自身を振り返ってみましょう。
人間関係や業務内容、勤務への不満など問題点ばかりに目を向け、気持ちは爆発寸前で退職したくなっていませんか?
今の職場から逃げ出したい気持ちもよくわかります。
しかし安易な気持ちで退職してしまうと、次の職場でも満足することができないかもしれません。
そうならないために準備は念入りに行いましょう。これから考える内容は、就活の面接時にも聞かれる内容ばかりです。
転職したい理由を書き出す
頭で考えるのではなく、視覚化できるように文字にするのがコツです。
- なぜ看護師になったのか?
- どんな看護師でありたいと思うのか?
- その看護を提供するために、必要な知識はそろっているか?勉強不足になっていないか?
- 今の職場で実践できそうな目標・目的は見つけられないか?
もう一度考えてみましょう。
これまでの看護師経験だけではなく、新しい分野に興味に持ちチャレンジしてみるなら情報収集も大切です。
これが、退職理由にもつながります。
面接時には「どうして前の職場を辞めようと思ったのですか?」とほぼ100%聞かれるので、前向きな退職であることがアピールできるようにしておきましょう。
希望する労働条件の優先順位を決める


あなたが希望する勤務場所は決まっていますか?
50代看護師の転職なら思い浮かぶのは療養型の病院、クリニック、訪問看護、介護施設などでしょうか?
夜勤ができる・できない、もしくはしたくないなども勤務条件に当てはまります。
夜勤ができないと給料面での不安がありますが、体力面では余裕も生まれ趣味の時間を見つけることもできます。
すべての希望がかなう職場はないので、自分自身にとって
- 絶対に譲れない条件は何か?
- 妥協できる条件はなにか?
- どこまでなら妥協できるか?
を細かく考えておきましょう。
自分一人では、前向きな転職理由と労働条件が決められないなら、看護師転職サイトに登録してキャリアアドバイザーさんと話をするのもおススメです。



5年ほど前に転職サイトに登録した経験からお話しします
最初に聞かれたのが、転職したい理由と次の勤務先でどんなことをしたいのか?でした。
その時の退職した理由も、職場にイヤな上司がいて、売り言葉に買い言葉で退職してしまったので、具体的な転職理由や看護師としてやりたいことがわからずにいました。
電話で話すうちに、自分のやりたいこと、働きたい場所を考えることができるようになります。
ここまで考え出せれば、就活の面接時の返答に困ることもありません。
しっかり面接官の目を見て自分の意見が言えますね。
実際にどんな求人が実際にあるのかを知っておくことも重要です。
自分の決めた優先順位で検索してみましょう。
現状に疲れて逃げるように退職してしまう前に、情報収集はしっかりしておきましょう。
転職することにリスクはあるけど、転職活動はノーリスクです。
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旧;看護のお仕事からサービス名を変更したレバウェル看護。年間登録者数11万人以上。看護師の生活に合わせて24時間電話対応してくれる転職サイト。



担当者さんとの会話の中で、自分のやりたい事・優先したいことがわかってきます。私の看護観に気づかせてくれた担当者さんに感謝です。


医師・薬剤師・医療介護スタッフなどの転職サービスを展開しているからこそ、医療機関の全体像を把握しており、利用者満足度96.3%!



電話が多くて負担に感じるなら、遠慮せずに担当者さんに伝えても大丈夫ですよ。
今は情報収集させてくださいとか、ゆっくり考える時間をくださいとかでOK。
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定年後の生活も視野に入れてみる
看護師の定年はあってないようなものです。
90代で介護施設で活躍されている看護師さんのニュースをみると、まだまだ頑張らないといけないな~と思います。
私の働いている老健の看護長は60歳で定年を迎えた後、嘱託職員として70歳まで働いていました。
うちの老健を退職した後も特養で働くといって、経管栄養の手技を復習してから退職していかれました。
何歳くらいまで、どんなふうに働きたいと思っているのか?もこの機会に考えてみるといいですね。
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まとめ|
毎日自分らしく看護師ができていますか?50代は転職のラストチャンスかもしれません。
これまでの看護師経験を振り返り自分のやりたいこと、自分の武器=魅力はなんなのか?を考えて、日ごろから求人を探してみましょう。
そのためにすることは、転職したい理由を紙に書き出し、あなたが譲れないと思う勤務条件に優先順位をつけることです。
この考えが、就活の面接時に役に立ちます。
自分一人で答えが見つけられない時は、転職サイトを利用してキャリアアドバイザーさんと話をするのも一つの方法です。
自分の価値観を整理して、今の職場で定年まで看護師を続けるのか?新しい職場を探すのか考えていきましょう。
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